神戸市北区南五葉で、炭火・鶏・ワインでこだわりのお店
「 TRATTORIA トラットリア 」
オーナーの本白水さんに開業後に、お話をお伺いしました。
◆開業の基本
空間設計カラー(以後COLOR)
:三宮から少し離れていますが、落ち着いた街ですね。
本白水
:神戸電鉄沿いのベットタウンとして発達してきた街の一つです。有馬にも近く、三田と神戸の中間地点というところでしょうか。
COLOR
:この物件を選んだ理由は?
本白水
:地元という事が1番ですね。住み慣れた土地だからこそ自分の力を100%発揮できると思いました。
COLOR
:お会いした最初に、店舗のコンセプトや座席数や接客動線などまとめた資料を本白水さんからいただきました。その資料を基に沢山のお話をさせて頂き、本白水さんの想いや特色を店舗の空間で表現をしました。いかがでしたでしょうか?
本白水
:想像以上でした。こんなに素晴らしいお店が出来て逆にプレッシャーですね。
◆こだわり
COLOR
:普通の鶏料理店と違うところがあると以前お聞きしたのですが、どのあたりなのでしょうか?
本白水
:普通は鶏屋さんから部位に分けられた鶏肉が配達されてきます。しかし、お店では親の代から30年以上お付き合いのある鶏卸店でほとんど手が加えられていない状態の新鮮な鶏を買い付けに行くところから始めます。
COLOR
:分けられたものが届くのとはどこが違うのでしょうか?
本白水
:僕達は、責任のないものは出さないスタイルなのです。いま、生の牛肉のことで問題になっていますが、鶏肉も人の手が加われば加わるほど傷みやすくなるのです。その最初の段階から責任を持ちたい、持てないものは出さない。というのがお店のスタイルです。 実際、鶏卸店は良い鶏肉を一番仲のいい店から順に卸していきます。どんな質の物が届くかわからないのは怖いですからね。
COLOR
:このお店はワインにもこだわっておられますが、ワインにも同じようなこだわりがあるのでしょうか?
本白水
:自分が一度飲み納得したワインしか置いていません。全てのワインに思い入れがあり自信を持ってお勧めさせていただいております。
COLOR
:こだわりが深いことで、お客様との会話も広がりそうですね
COLOR
:独立開業の経緯を教えていただけますか?
本白水
:実家がもともと鶏をあつかった飲食店をしていて、鶏と飲食店の知識は自然と身についていました。
COLOR
:最初からその家業を継がれるつもりだったのですか?
本白水
:家業を継ぐつもりは一切ありませんでした。もっと鶏料理とは違ったお店をしたいと考えていました。
COLOR
:きっかけに何かあったのでしょうか?
本白水
:もっと違うお店をしたいと、料理の道を歩んでいくうちにいろいろな壁にぶつかり無駄なものがそぎ落とされ子供のころから慣れ親しんだ鶏料理が残ったという感じでしょうか。
COLOR
:やはり開業までのいろいろな経験が開業の役に立っているという事ですかね。
本白水
:そうかもしれませんね。親から受け継いだモノを更に進化させて最高の物を創り上げる事ができたらと思っています。 それを胸に、お店を何処にもない唯一無二のお店にしていこうと考えております。
◆人と人の交わるきっかけをつくる
お店にはこだわりがあり、それがお店の価値。そのこだわりを中心に、人と人の出会い交じり合う空間をつくる事が店舗デザイナーの仕事と考えています。インタビューはオープン後の2012年の冬にさせて頂きました。その後お店は、もっとお客様との距離感を近くにとの想いで、2016年11月1日より「欧風酒場ケンジ」としてリニューアルしました。